2009年11月11日水曜日

最近よくCDが売れなくなったというニュースを見る。
事実そうで,10年前は10万枚は売れないとオリコン10位には入れないような状況だったと思うが
現在は週によっては3万枚以下の売り上げで1位になれたりする。
僕の出身地である京都市内のCDショップも次々に閉店していき,ついには半数になった。
この状況を生んだ要因として考えられるものに,不況により財布の紐が固くなった事や生活様式の多様化による分散,インターネットの普及等が上げられる。なるほど。それはあるだろうと思う。
しかしこうしたニュースを受けて,インターネットでよくみかける反応として
「音楽の質の低下が原因である」という声がある。
邦楽全体のレベルが低下している,金を払って買うに値する曲がない。という意見だ。
だけどそれは違うだろうと思う。
邦楽でもいくらでも良い音楽をやる人間はいる。
今の時代だからこそ生まれる本当の音楽をやってる人間は山ほどいる。
ただそうした本物のアーティストの受け口が今の日本にはあまりにも少なく狭い。
なぜそういった状況に陥ったのか。
それは業界に影響力のある組織が長らく保身一辺倒だからではないか。
それによって大衆の感覚は停滞し,飽和状態となった。
ドン詰まり。
要するにエイベックスは糞だという事。だいぶ前にも言ってるけど。
エイベックスは間違いなく日本の音楽業界を腐らせている。
金と力がある企業が守りに入ってどうする。
焼き増しのベスト版。
過去のヒット曲のカバー。
虚構のアイドルを煽てあげる金はあって命削ってる人間を支える金はないのか。
人間本来のエネルギーは極めて個人的であっても人を本当に感動させる事はできる。
当たり前の事なのに。
客をバカにしてるからバカ向けの商売根性が出る。
実際それでバカになってる。
私腹を肥やすためにせこせことマネーゲームをしてる場合じゃない。
一大文化を担っているという責任感を持たないとだめだろう。
人は昔から音楽と歩んできた歴史がある。
文明レベルに関係なく世界中,音楽は人の生活と密着して今日まで来た。
時にはどんな饒舌な演説にも勝る扇動力を持っているものなんだから。
これはゲーム業界で言うところのスクエアエニックスと全く同じ。
ブランドに依存したリメイクの連発。
聖域化した開発室。
老朽化した形式。
本当にクリエイティブなものを作ろうとする人間はいつも端へ端へと追いやられる。
こうした圧迫や反骨精神から良い物は生まれるという事実もあるだろう。
だからといってこのままで良いと納得できるわけがない。
資本主義が敵か。そうか。
それでは戦争ですか。
それは嫌です。
じゃあどうすればいいのか。
それが僕などに思いつくのであれば
世界貿易センタービルも倒壊していなかったのでしょう。

今日本はいたる所でこのドン詰まり状態に陥ってると思う。
現在の物質的に豊かな日本を構築した力を持っている世代による時代が続き
その下では現在と未来に不安と不満と生きる事への根本的な疑念を抱えてる若い世代の大勢が爆発しそうになってる。
メディアが教えてくれる正しさと僕らの現状はあまりにもかけ離れすぎているではないか。
幸せの形も,物の価値も,見るべき物も,知るべき事も。
マジで踏ん張り所、転換期。冷え切った内部状態。これだけのギャップ。
ギャップ。ギャップ。
ある意味,いい機会だと思う。
昔大人達に無関心と嘆かれた僕らが熱さを取り戻すための。

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